コロナウイルス対応で情報処理技術者試験を延期に

コロナウイルス問題で人が集まるイベントの自粛や学校の休校など感染拡大防止に向けて世の中が動いている中、4月19日に予定されている情報処理技術者試験は中止や延期の発表がありません。個人的にはぜひ延期にしてほしいところです。

会場にもよりますが、1つの教室に数十人から数百人が一同に介して受験することになるので、もし受験会場の同じ教室にコロナ感染者の存在が発覚した場合は、自宅待機を余儀なくされて出社できなくなりますし、最悪の場合は感染のリスクもあり得ます。

IT業界の人たちからすると「コロナよりもっと恐ろしい”ウイルス”は世の中にいっぱい」という気分なのかもしれませんが、ここは冷静に中止か延期の判断をしてほしいところです。

2011年に東日本大震災が発生したときは、受験が延期になり会場確保の関係で6月、7月の2つの日程で分散受験となりました。また、2016年には試験日の前日に熊本地震が発生し、九州地方(沖縄除く)の受験が中止となりました。

過去に延期や中止の判断をしたこともあり、何が何でも受験の実施を強行しなければいけないわけではないと思うのですが、IPAからはなにも発表されません。

受験生にもそれぞれに社会人としての都合があるはずなので、「中止・延期にする考えはない」、「中止・延期を検討中」、「今は判断がつかないがいつまでに判断して発表する」など、シロかクロか決めかねているなら決めかねているという状況を発表してほしいものです。これだけ世の中が騒いでいるのに、特に何も発表がない(ITパスポートについては発表がありましたが)のは対応としてちょっとどうかなと思います。
IT業界の人にとってはゼロかイチかしかないのかもしれませんが、ゼロかイチか決めかねている状態ですという発表はあってもいいと思うのですが。

就職や昇進、昇給を懸けて試験に臨む人もいるでしょうし、情報処理試験の高度試験は多くが春と秋のどちらかでしか受験できないので、個人的には中止ではなく延期がバランスの良い判断ではないかと思います。