不動産投資のメリットについて検討する

最近は資産は自己責任で運用しましょうというトレンドの中で、金融業以外の一般人も投資や運用にチャレンジする時代になりました。素人が株やマンション投資に手を出しても、証券会社や投資信託会社、不動産会社に食い物にされるだけの気がしてならないのですが、そうは言っても何も知らなくては始まらないので今回は不動産投資のメリットについて整理しました。

不動産投資は守りの資産運用

結論はタイトルに書いたとおり、不動産投資は守りの資産運用と考えるべきです。ガチガチに守りかと言えばそうではないですが、不動産投資は一山当てようと思ってやるものではありません。ちなみに、ガチガチに守りが堅い投資は金です。これについてはまた別の機会に紹介します。

さて、不動産投資のメリットは大きく以下の5つです。

1、節税効果
一番はなんといっても節税効果です。ウハウハなほど不動産投資で利益が出れば話は別ですが、大抵の場合はそれほど利益は出ないためローンの利息分支払いや減価償却費等の経費で年間の所得額を減らすことができます。これにより所得税、住民税の節税になります。

2、生命保険の役割
投資マンションをローンを組んで購入した場合、団体信用生命保険に加入しますので、所有者が万一亡くなった場合にローンの支払は免除されるため残された家族にはローン完済状態のマンションが残ります。売却して一時金を手にしても良いですし、そのまま賃貸に出し続ければ継続的に収入が入ります。

3、年金の役割
生命保険の役割のところでは、万一亡くなったケースの話でしたが、何事もなく勤め上げ、ローンを完済して老後を迎えた場合はマンションが資産として残ります。もちろん築年数は30年~40年ですので資産価値はある程度下がってしまいますが、都心であれば土地の価値が暴落することは考えづらいため一定の資産価値は残ります。これも生命保険のときと同様に、売却して一時金を手にしても良いですし、そのまま賃貸に出し続ければ継続的に収入が入ります。

4、相続税対策
無事に老後を迎え、さらに後の相続フェーズの話になりますが、現金よりも不動産のほうが課税対象額が低くなります。一概に○○%とは言えませんが、例えば3000万円を現金で持っている場合は3000万年すべてが課税対象ですが、3000万円の価値のある(=売却できる)マンションであれば課税対象は3000万円よりも低くなります。ケースバイケースなので一概に○○%とは言えないと書きましたが、数%というレベルではなく20~40%程度の課税対象減額の効果は見込めます。

5、インフレ対策
現金を銀行口座に預けたままであれば、インフレの場合は相対的に価値が下がってしまいますが不動産であれば一般的にインフレとともに資産価値も上がるので、インフレによる資産価値の目減りを回避することができます。

不動産投資で利益は出ないのか

投資マンションで利益を出すことは不可能ではないですが、大きく儲けることは難しいです。不動産営業やネット広告では結構良い利回りの物件が紹介されていますが、それも表面利回りなのか、実質利回りなのかを気にすることはもちろんですが、その他にも色々チェックすべき項目はたくさんあり、よく吟味しないとババ物件を引いてしまいます。よく吟味をするとわかりますが、損をしない物件を見つけるだけでも一苦労です。

損をしない物件を見つけることができれば、先に紹介した5つのメリットを享受できますが、ハズレ物件を買ってしまうと5つのメリットよりも損のほうが大きくなってしまうため不動産投資をするメリットがありません。

もし利益を出すことが目的であれば不動産ではなく、株やFXにチャレンジするほうが目的にあっていると思われます。